✳︎商品名: 姫路張子 三ツ山
✳︎工人:松尾隆
✳︎形態: 張子細工
✳︎制作年:1993年
✳︎付属品:元箱、説明書なし
✳︎サイズ
• 幅(横幅): 約23㎝ 奥行: 約10㎝ 高さ: 約12㎝
こちらは、兵庫県姫路市にある播磨国総社 射楯兵主神社(いたてひょうずじんじゃ)で、20年に一度しか執り行われない「式年三ツ山大祭」のシンボルである巨大な「置き山」を、見事に再現した姫路張子の三つ山です。
神々を招き、国の平安と発展を願うこの大祭は、その開催周期から「生涯で数度しか巡り合えない」と言われるほどの稀少な祭りであり、この玩具はその歴史的・文化的価値を凝縮した大変貴重な作品です。
この「三つ山」の置き山は、全国の八百万(やおよろず)の神々を迎えるための依代(よりしろ)であり、この張子を飾ることは、福を招き、厄災を祓う縁起物としての意味合いも持ちます。
三ツ山は、昼夜に行われる祭礼の際に造物を飾り、全国でも珍しい祭礼であることから、参詣すれば八難九厄を免れると伝えられています。
三つの釣鐘状の山の上部には、それぞれ神々を祀る小さなお社が忠実に再現されており、細部にわたる手仕事の丁寧さが伺えます。
【三ツ山の装飾】
▲三色山:白と二色の布を巻き、富士の巻狩り、仁田四郎の猿追いの造物。
▲五色山:青、黄、赤、白、紫の五色の布を巻き、大江山源頼光鬼退治の造物。
▲小袖山:松尾氏により作られ、小祀で飾られ、由緒ある造物。
姫路張子の創始者は豊国屋直七とされ、本品の作者である松尾家2代目の松尾隆氏(現在は三代目・好夫氏)は、その伝統を伝えた職人の一人です。
一般的な張子が木型で成形されるのに対し、姫路張子は土を焼いた瓦型を用いる特別な工法で制作されるため、紙が薄く、軽い仕上がりとなるのが大きな特徴です。
この独特の製法が、色彩豊かな三つの山の軽やかで華やかな雰囲気を際立たせています。
入手時期の大祭は1993年(平成5年)であり、直近だと2013年(平成25年)に行われました。すでに30年近くが経過していると考えると、歴史の重みを感じさせます。次の大祭は2033年頃の予定です。
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